幻想シリーズ 5月 15 2013menu.35「moon & sun」 そこには空がある。 蒼穹の空はやがて茜の色に染まり、そして藍の色へとその色を変化させていく。 その不思議な玻璃のグラスには昼と夜を分かつ輝きが星々と共に封じられているのだ。 時の砂は星の瞬きに姿を変え、そこに在(あ)る。 小さな玻璃の天蓋の… 続きを読む
幻想シリーズ 5月 3 2013menu. 43「六華」 「今年の冬は冷えるね。」 そう呟いたのは、彼だったか自分だったか。 ふらりと立ち寄った喫茶店で、少し暖かな物を飲もうと言う話になりドアを開いた。 すらりと背の高い男性が笑顔で出迎えてくれる。 「いらっしゃいませ。外はさぞや寒かったでしょう」… 続きを読む