お客様、かの地にはお菓子の精霊が住む場所がございましてね。
ひとつ美味しいお菓子が生まれる度に，彼らはそのお菓子に宿るために飛んでいくのですが…先日、その精霊を祀っているお菓子を作る妖精達が住む村へと招待されたのですよ。

丁度、月が美しい夜で…月ウサギの饅頭を作る職人が仕上げた物が、月とお菓子の精霊に捧げられておりまして。
皆の祈りが始まると、その饅頭に精霊が宿り踊り出すと言う様を見ました。

おやおや笑いますか？
そうですね…たしかに少し子供じみているかも知れませんね。
でも、その楽しそうに踊るウサギ（の饅頭）と、それを見て手を叩き歌を歌う妖精達の楽しそうな姿は，眺めていてとても嬉しくも素敵な情景でしたよ。

ああいう場面を見て、何気なく手に取る菓子やその他食べ物にも精霊が宿っていると思うと、大切に大切に頂こうと言う気になりますよ。
いやはや、素晴らしい経験をしました。