ブログの絵・ロゴ・撮影写真はワタシのオリジナルです。無断流用・転載はしないでネ(^^;;

ショートストーリィ

menu.39「STAR-RAIN」 幻想シリーズ

menu.39「STAR-RAIN」

夏の夜。 ようやく外気に涼しい風が混ざり、過ごしやすくなるこの時間帯は僕にとって心が休まるひとときだ。 窓から見あげた空には、星がゆらめいていた。 まさに降ってきそうな程の満天の星…。 ふと、あの店で飲んだカクテルを思い出す。 確か…名前は…
menu.38「さくらんぼゼリー」 幻想シリーズ

menu.38「さくらんぼゼリー」

毎日、お暑うございますね! セミの合唱には正直、げんなり致しますね…。 さて、今回は涼やかなデザートをご用意致しました。 桜の里にグレートチェリーと言う大きな花が咲く樹木があるのですが、その樹に実った大きなサクランボウをそのまま使っての冷菓…
menu.37「爽夏」 幻想シリーズ

menu.37「爽夏」

いよいよもって夏に突入した。 朝からセミの抜け殻を発見、しかも今夏最初の奴を見つけた瞬間、あの騒がしい鳴き声が頭の中に響いてきてげんなりする。 早々と作業を済ませ酷く暑い日差しの中、立ち寄った行きつけの店はいつも不思議な雰囲気をたたえた店だ…
描:ほっと一息。-カップベンダーの珈琲- イラスト

描:ほっと一息。-カップベンダーの珈琲-

「お疲れ様」 同僚達の、まさに同情に満ちた挨拶に見送られ,俺はオフィスを後にした。 真っ直ぐ帰る気にもなれず、その足で下のフロアにある自販機コーナー兼休憩室へ立ち寄る事にする。 他人の失態から起きたミスを運悪く全面的にひっかぶる羽目になった…
menu.36「夏の日」 幻想シリーズ

menu.36「夏の日」

梅雨の雨はやたらとしつこく、さすがに傘を持たずに家を出たのはまずかったなと後悔した。 仕方が無いので、いつも立ち寄る喫茶店に雨宿りを兼ねて駆け込むことにした。 ここはこぢんまりとした店ではあるが、幻覚や夢を見るような気持ちにさせるメニューが…
menu.35「moon & sun」 幻想シリーズ

menu.35「moon & sun」

そこには空がある。 蒼穹の空はやがて茜の色に染まり、そして藍の色へとその色を変化させていく。 その不思議な玻璃のグラスには昼と夜を分かつ輝きが星々と共に封じられているのだ。 時の砂は星の瞬きに姿を変え、そこに在(あ)る。 小さな玻璃の天蓋の…
番外02「櫻音」 幻想シリーズ

番外02「櫻音」

申し訳ありません、お客様。 せっかくおいで頂いたのですが、ワタシめ今から出かけなくてはならないのです。 ええ、もしお時間がございましたら…せっかくですし、ご一緒いたしませんか。 今から行く場所はさほど離れておりませんので、歩いて参りましょう…
menu.33「春桜」 幻想シリーズ

menu.33「春桜」

桜、咲く。 くぐもった鈍色(にびいろ)の空の下、ようやく花開いた桜花は咲き散る。 散り散る…散りゆく花のはかなさよ。 甘やかで優しき花の命、ここに封じて貴方へと捧げましょう。 さぁ、どうぞ 召し上がれ。…
menu.32「雪の花」 幻想シリーズ

menu.32「雪の花」

ことさら寒い日は、雪の国「スノウティア」では精霊祭があるのですよ。 凍えるほどに寒い吹雪の中、雪の精霊達が舞い躍ると言います。 精霊達の舞に合わせひらひらと舞う雪の結晶は、さも花のように美しいのだそうです。 その祭が終わりを告げる頃、ようや…
menu.31「冬の夕暮れ」 幻想シリーズ

menu.31「冬の夕暮れ」

お客様、毎日お寒うございますね。最近は雪も積もる程に気温が下がっておりますので、お風邪など召しませぬ様。 さて、今回のお勧めはこちらでございますよ。 春や夏の夕暮れと違い、秋、ことさら晩秋や冬の夕暮れは色濃く鮮やかでございます。 時折混じる…